市販たか菜漬を粉末にし飼料に混じて白ネズミに投与後可視光線を照射し, その生体におよぼす影響を観察し, 血清成分の変動と病理組織学的変化を検索した。1) たか菜漬粉末1.5g投与群は光照射時間平均38分で死亡, 1.0g投与群は平均75分, 0.5g投与群は平均189分で死亡した。すなわち飼料中のたか菜漬粉末濃度が高くなるほど死亡までの光照射時間は短縮された。2) たか菜漬添加飼料を投与後, 1日だけCasein食に切り換えて後光照射した場合は, 頭背部の紅斑・浮腫および不穏状態が観察されるが, 死亡例は5例中1例にとどまった。casein飼料に切り換えて2日間経過した後光照射した場合は, 皮ふ症状・不穏はまったく観察されず死亡例もなかった。これらのことからフェオホーバイドaの生体内残留時間は短いものと想像された。3) 光照射によって, アルブミン分画比, Al-Pの減少, GOT, GPT, LDH, カリウム, TBA値の有意の増加が認められた。4) 病理組織学的には, 滲出性皮ふ炎および筋炎, 諸臓器, 組織のうっ血を主要所見とし, 急激な末梢循環不全の死因に関与する可能性が示唆された。