Marine protected areas can benefit biodiversity even when bycatch species only partially overlap fisheries.
- Resource Type
- Article
- Authors
- Erm, Philip; Balmford, Andrew; Krueck, Nils C.; Takashina, Nao; Holden, Matthew H.
- Source
- Journal of Applied Ecology. Apr2024, Vol. 61 Issue 4, p621-632. 12p.
- Subject
- *MARINE parks & reserves
*MARINE biodiversity
*BIODIVERSITY conservation
*BYCATCHES
*BIODIVERSITY
*FISHERIES
*SPECIES
*GEOGRAPHICAL distribution of fishes
- Language
- ISSN
- 0021-8901
抄録: 海洋保護区(MPA)は,生物多様性を保全し漁業の持続可能性を確保するため,その必要性が年々増加している。近年の分析では,MPAが漁獲努力を再分配させるだけでも全体的な生物多様性への利益をもたらすことが示されているが,これらの分析では非漁獲対象種の漁場外のレヒュージについては考慮されていない。このようなレヒュージは,種の存続確保が主目的であるMPAを無用の長物にする可能性があると論じられてきた。本研究では,非漁獲対象種の生息域が漁場を超えて広がるような海域においてMPAを設置する状況をモデル化し,その結果を議論した。漁業による生息域破壊が考慮されていない状況では,漁場と非漁獲対象種の生息域が少なくとも60%程度重複していれば,MPAは生物多様性に利益をもたらすことが示された。漁業による非漁獲対象種の生息域破壊が考慮されている状況では,上記のいかなる重複度合いのもとでもMPAは生物多様性に対する利益をもたらすが,生息域破壊によって漁獲対象種の個体数が減少する場合には,その利益も減少することが示された。さらに漁獲努力の分布パターンを変化させることで,MPAの設置場所によって,ある種に対し正または負の効果を生じさせる非直感的なメカニズムを明らかにした。しかし,MPAは常に目標漁獲量達成に必要な総漁獲努力を増加させた。政策的含意:我々の結果は,生息域と漁場が完全に重なっていない場合,そして特に混獲の影響を受けやすい種および漁業による生息域破壊を受けやすい領域が存在する場合,MPAは十分に規制された漁業においても生物多様性に対する利益をもたらすことを示す。したがって,このような状況下では適切な場所にMPAを設置することが検討されるべきである。しかし,生息域と漁場の重複が少なく,漁獲量を維持するために常に漁獲努力が高くなるような場合には,MPAが有用である可能性が低い。 [ABSTRACT FROM AUTHOR]